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今日の「美の壺」のテーマは「日本刀」

刀剣展

今日のNHK BSプレミアム「美の壺」のテーマが
「日本刀」でした。
(写真は一昨年行った撮影可の刀剣展で撮影したものです)
刀の放つ光、鍔(つば)、拵(こしらえ)というテーマが興味深く、
そして案内役の草刈正雄さんが今期大河ドラマ「真田丸」の
役衣裳で登場したりと、見どころ多く楽しめました。

刀剣界最高の正宗賞の匠

その中に出てこられた刀匠が、江戸時代以来絶えていた
技法の復活に成功されたのですが、そのヒントを、
刀ではなく、包丁の鍛え方から得たそうなのです。
この技法は刀身に出る「刃文(はもん)」の周囲に
ぼかしのようにあらわれる「映り」を作り出すもので、
日本刀の分野では途絶えていたけれど、
包丁の分野では受け継がれていたようです。
この刀匠がおっしゃるには、
「美しくしようと思ってできたものではなく、
使いやすくしようとするうちにできたもの」
だから、包丁の現場に残ったのだそうです。
つまり美しい「映り」を作ろうとして鍛えるのでなく、
使いやすい包丁を作ろうとして鍛えた結果、
たまたま「映り」になった、という感じでしょうか。

こじつけっぽいかもしれないけど

先日の記事に書いた出典不明(^_^;)の
「武を究めれば舞に通ず」と似ていると感じました。
「舞」に近づけていこうと意図したわけではなく、
あくまでも「武」として完成させるための
プロセスが積み重なってできたものが、美しい動きとなり、
「舞」に通ずるものとなったのだと思うのです。

究極に合理的、機能的であるものは「美しい」のでしょうか。
合理的は「楽」とも通ずるところがあります。
また考察することがあるかもしれません。
(『考えるな、感じろ』はどこへ行ったんだ)

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☆☆月イチゆる楽バレエストレッチ@エクラ☆☆
   2月14日(日)14:30~15:40
   3月13日(日)     〃

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形でなく動き、静止画でなく動画

まずは『刑事バレリーノ』

先週、Hey!Say!JUMPの中島裕翔くん主演で、
上記タイトルのバレエを踊る刑事のドラマが放映されました。
もう設定から何からツッコミどころ満載というか、
どこからツッコンだらいいかわからないシロモノらしいことは
大変よく理解できたので、見ないつもりだったし、
実際ドラマは見なかったんですが、前日あたりから、
放映するチャンネルの番組を見ていると、
本人が出てくるものを含め、番宣だらけで、
映像を目にせざるを得ない状態。
新聞のラテ欄や、放映後のレビューなど見ていると、
優雅とか軽やかとか、バレエシーンをほめる評が
出ているのですが、上述の状況で目にした映像を見る限り、
「何かが違う」のです。

「何かが違う」のは何が違うのか

10年前に同じく裕翔くんが出ていたバレエドラマでも、
嵐が番組でバレエレッスンをしていた時も感じたことです。
どうも「形」を作ることだけに注力してしまっているような
気がして仕方がないのです。
ステージではあんなにかっこよく踊っているのに。
あののびやかさがどうしてバレエになると
固まったかのようにぎごちなくなってしまうのでしょう。

ダンスが日常のようになっている彼らでも、
「バレエ」というだけで、別モノみたいに
感じてしまうのでしょうか。
もったいないことだと思います。

「ポーズ」は止まっていない

今までにもコラム広告やブログで書いてきていますが、
バレエって、日常の動きに応用できるヒントがたくさんある、
実に合理的な全身運動なのです。
止まっているように見えるポーズでも、
実は伸び続け、広がりを作り続けています。
ダンス、踊りに関してもそれは同じです。
静止画でなく、動画なのです。

違和感から広がるもの

私自身、身体の使い方について考えるようになるまでは、
「形」にこだわって、自分の踊りがプロのバレリーナたちと
「何か違う」のはわかるけど、どこが違っているのかを
わかってはいませんでした。
それでも、その頃から「何かが違う」の感覚は
持ち続けていたのだと思います。
先日読んだ「できない理由はその頑張りと努力にあった」
の中に、自分の中に生じた違和感を何とかしようとすることが
やる気につながる、という意味のことが書いてありました。
まず違和感を抱くこと、違和感の内容はいつも同じでは
ないかもしれないけれど、それは常に自分の目指すものの
指標であるのだと思います。

そして私が目指すもの

昔は「上達」とか「美」だったかもしれない
けれど、今は「ゆる楽」だなあと、あらためて実感しました。

【追記あるいは蛇足】裕翔君はTOKIOのPVに出てた頃から割と好きです♡

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本・テレビ・CDなど 身体をゆるめる、楽にする

「武」を「舞」に取り入れて「楽」を作る

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『できない理由はその頑張りと努力にあった
   武術の稽古で開けた発想』 PHP研究所
甲野善紀 聞き手 平尾文
 
骨ストレッチの考案者・松村卓氏が大きな影響を受けた
「武術研究者」甲野善紀氏のインタビュー形式の著書です。
もともと松村氏と骨ストレッチを知った対談形式の書籍
『「筋肉」よりも「骨」を使え!』を手に取ったのが、
元ジャイアンツの桑田真澄氏の再起に関わったことで
お名前を知った甲野氏がきっかけでした。
 
それにしても、長いタイトルです(^_^;)
「努力」「頑張る」ことをしなくてもいいのではなく、
もっと根源的に、自分が思うようにできていないという
「違和感」に気づき、それをなくすために
「せざるを得ない」行動をする、という
一般的な「努力」よりももっとシビアなものが
求められている、それがタイトルが示すところ
のように私は感じました。
ちょっとクドい表現になってしまいましたが、
自分の感覚を信じて、身体の仕組みに無理なく、
本来の能力を発揮する、という感じかな。
太字部分、私が目指しているところと
共通しています。
私の場合は続きが「楽な使い方をする」なので、
あまりシビアな感じにはなりませんが(^_^;)
それでも「『武』を究めれば『舞』に通ず」
と言う言葉(出典不明。どこで聞いたかも不明
がありますが、紹介されている技や身体の使い方に、
レッスンに取り入れられそうなヒントが多くあり、
しっかり落とし込んで、アウトプットしていくのが
楽しみになってきました。

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意見には個人差があります(フィギュアスケート編)

フィギュアスケートの全日本選手権が終わりました。
全日本選手権は、ジュニアの選手たちや、
国際大会では見られないシニアの選手たちを
見ることができるのがよいのです。
私はやはり踊りや身体のバランスのようなところに
注目してしまうのですが、フィギュアってスポーツなんですね。
踊りや姿勢がキレイな選手より、多少フォームが強引でも
ジャンプを成功させたり、テクニック的レベルの高い選手の方が
点数が伸びるのです。
トップレベルになればやはり、ほとんどの選手は
双方がバランスよくハイレベルです。
昔は「芸術点」というものがあって(観戦歴だけなら30余年)、
伊藤みどり選手などはそれに悩まされていました。
現在の「演技構成点」というのは、それとイコールではなく
確かに芸術性も考慮には入っているようですが、
技のレベルの高さも含めた構成上のバランスに対する
総合的な評価だと見受けます。
「技術点」「芸術点」あるいは「順位点」なんていう
あいまいな評価に比べれば、かなりクリアと言えますが、
その分やはり「スポーツ」寄りになったと感じます。

逆に、さまざま事情があるのだろうとは思いますが、
テレビ中継はエンターテインメント寄りですね。
競技前の控室エリアにカメラとレポーターが入るなんて、
他のスポーツでは考えられないでしょう。
ましてや、関係者でも競技OBでもないレポーターが
マイクを持って、競技をする場所にいるとかあり得ない。
そして、ジャッジから見える形がベストであるように
構成されているはずの演技を、真上から撮ってみたり、
バストショットを撮ってみたりするのは、よけいなお世話です。

リンクサイドからのジャッジと同じ目の高さの演技映像と
点数だけを淡々と流してくれるフィギュアスケート中継が
私の理想です。

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本・テレビ・CDなど 乳がんサバイバーとして

物理学者による「がん患者のためのデータベース」構想

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『がんと闘った科学者の記録』 
文春文庫
戸塚洋二・著  立花隆・編

 

タイトルそのまんま、がんと闘った科学者が
残した記録をまとめた本です。
著者の戸塚洋二氏は物理学者で、
2002年のノーベル物理学賞受賞者・小柴昌俊氏の弟子で、
今年の同賞受賞者・梶田隆章氏の先輩にあたる方だそうです。
2008年7月に亡くなられていますが、生きておられれば、
ノーベル賞に一番近いと言われていたのだとか。
この本は、戸塚氏が近況を知らせたい人たちに向けてのみ綴った
膨大な量のブログを、評論家で自らもがん患者である立花隆氏が
すべて読み込んで、時間軸を整理し、
闘病と他のいくつかのテーマのみにしぼって、まとめたものです。

科学者の記録の仕方

戸塚氏は、自らの検査の数値はもちろん、
CT画像を入手してサイズ等を数値化し、
その推移をグラフにしておられたりと、
根っから文系人間には思いもつかないような
記録の残し方をしておられます。
そうする中で医学者と物理学者の
「データ」というものについての認識の違いに思い至ります。
そして「患者のためのデータベース」を構築する
必要性を強く感じるようになるのです。
患者が知りたいことは、医療者が知りたいこととは
異なります。

文中から引用すると、
◇同じ病歴を持つ他の患者さんは、私が今抱えている
 抗がん剤の副作用を経験しているのか、
 その軽減策はどうなのか。
◇今の抗がん剤が効かなくなった時、他の患者さんは
 どのようなチョイスをしたのか。
◇同じ病歴のある患者さんはあと何年くらい
 生きていたのだろうか。

別の日に、患者が記録するためのフォーマットを考えて、
ノートにして配布して、第三者機関がそれをデータ化
するということまで具体的に書いておられます。
さすがに、科学者であるご自分と同様に記録を残せる
患者さんは多くはないということはわかっておられた
ようです(^_^;)

患者による患者のためのデータの大切さ

インターネットで簡単に情報を入手できるご時世ですが、
玉石混交の情報が過剰なほどにあふれる中、
自分にとって必要な情報に、効率的にたどりつく
ことができるということは大切なことです。
また、自分のデータを記録して残そうとすることで、
客観的に自分の状態を見つめることになり、
情報を検索する時に、的確な検索ワードをチョイスする
ことができるようになる、といういい流れができます。

患者のためのデータベースは膨大なデータになるでしょう。
個人情報保護の問題もあり、データを集め、整理して
媒体に残すことは、容易ではないと思います。
「がん登録等の推進に関する法律」の中に、
データベース構築に関する項があるようですが、
おそらくこれは医療者や国が管理し、使用するもので、
患者がアクセスして情報を得るためのものでは
ないようです。
でも、その情報処理等のノウハウが、患者のために
使えるようになればいいなと、文系人間(しつこい)は
思うのでありました。

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