2013年5月、出雲大社式年遷宮に伴う祭事に
参加するために初めて紋付き袴をお召しになった男性
この機会を逃したら、一生着物を作ることもない
だろうと思って、時間のない中仕立てたわけですが、
その目的とする日がやってきました。
期間もギリギリということで、完成したものを
一目見ただけで、目的地に送ってもらっていました。
つまり、当日初めて着るという状況でした。
もちろん、自分自身で着ることはできないので、
着付けをお願いしました。
燕尾服も含め洋装は全て自分で着るので、
着せてもらうということ自体が慣れないことであり、
少し不思議な気分でした。
かといって、嫌というわけでもありませんでした。
やはりある程度正式な和装は大変なものだと思いつつ、
思いのほか窮屈さがなく、違和感もありませんでした。
着付けが素晴らしかったのか、そんなに慣れない感覚もなく、
動きが不自由になった印象もなく動くことができました。
洋装と比べると手間がかかることは確実ですが、
想像以上にその効果は魅力的でした。
姿勢も良くなるため気の通りも良くなり安定したし、
着心地も良かったし、今まで感じたことのない感覚を
醸造し世界観を広げてくれたように思います。
なかなかあることではありませんが、
機会があればまた着たいと思いました。
※ご本人が祭事について書かれた文章の中から、
了解のうえ、着付けに関する部分だけを
抜粋しています。