【伊達締め―だてじめ―】
着物や長じゅばんの上に締める幅広の細長い布。
博多織がポピュラーだが、化繊で途中にシャーリングが入ったもの、
あるいは面ファスナー(マジックテープ)で留める厚手の生地の
ものもある。
着くずれを防ぐために締めるもので、礼装や準礼装では
必須であるが、ふだん着の時は、締めつけるものを減らすためか、
長じゅばんにはいらないとか、帯を締めた後に抜いてもよいなど、
意見は多様である。
また、締める時に背中で交差させる部分についても、
すっきりと平らに整えるべしという説と、
くしゃっとさせて補整がわりのボリュームを作る
との両極端の説がある。
よく言えば応用範囲が広い、悪く言えばとらえどころのない
アイテムである。
カテゴリー: きもの・小物
ワタシ流きもの用語―帯枕―
【帯枕―おびまくら―】
帯結び上部の丸みを作り、帯を背中に密着させるために
使われる、実用一辺倒の器具。
より体に沿わせて安定させるために、ストッキングをかぶせることがある↑。
ストッキングという無粋としか言えないものを隠すため、
帯揚げの装飾的役割に頼る割合はより多くなる。
帯や帯締めをきつく締めても帯板で防御されるのに対し、
体にしっかりと密着させて結ぶ必要があるので、
肋骨に当たる、あるいは肋骨の間に入る確率が高い。
初めての和装でこの状態を経験し、苦しい、時に痛いと
感じてしまうことで、和装を敬遠する大きな要因となりうる。
しかし、ゆるめると帯結び自体、ひいてはきもの姿が
成立しなくなるので、必要悪と言えるかもしれない。
自分で着ることで、自分が楽な感覚で結ぶことが
できるようになれば、負担は軽減される。
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3月1日(日)
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ワタシ流きもの用語―帯板―
【帯板―おびいた―】
帯の胴周りのしわを防ぐために、体の前面部分に入れる
プラスチック製や布製の板。前板ともいう。
帯を巻く時に、体を締めすぎて苦しくなるのを防ぐ役目もある。
写真下のピンクの板のように、ゴムベルトがついているものは、
帯を巻く前に体につけて使う。
写真上の水色の板は、帯のひと巻き目とふた巻き目の間、
またはふた巻き目の帯を折った間に差し込んで使う。
楽な着心地を重視するならベルト付き、
見た目の美しさを重視するなら板のみ、
という使い分けもできる。
自分で着る時はベルト付きが断然楽である。
板だけの場合、位置を決めて差し込んだ板が、
最後のひと締めでずれてしまうことがあるためである。
また、折り目ではなく帯の間に差し込むだけだと、
ずれて落ちてくる危険性も無視できない。
ただし、ベルト付きの帯板は比較的横に長いので、
胴周りのサイズと差がありすぎると、下方にずれて、
帯全体が骨盤で止まる形になることがあるので、
細身の方は補整に注意が必要である。
夏に浴衣売り場等で見かけるメッシュの帯板は、
やわらかすぎて、締め過ぎを防ぐ役目が
期待できないことを留意されたい。
今日のきもの2015.1.28
今日はいつもお世話になっている
「つないで支える起業女性の会HaRT~はぁと」の
新年会でした。
紅花染めの米沢紬と椿と梅を織り出した袋帯です。
帯が椿と梅で、けっこう季節限定なので、
帯ありきのコーディネイトです。
帰宅後なので、背中がかなりよれてます(汗)
今日は午前中に母の病院の診察についていく予定があり、
新年会の時間ぎりぎりになりそうだったので、
この格好で病院内うろうろしてました(笑)
意外に、じろじろ見られたりはしませんでした。
病気の時に、人のことかまってられないよなあ・・・
新年会については次回以降。
ワタシ流きもの用語―帯揚げ―
【帯揚げ―おびあげ―】
きもの姿を正面から見た時に、帯の上端に見えている布。
広げると長辺がかなり長い長方形。
↑この写真で大体四つ折サイズ。
帯枕にかぶせて隠すようにするのが主たる用途で、
装飾としての役目が大きい。
ただし、年齢が上がるほど、あるいはシックな着こなしの時は
ほぼ隠してしまうので、装飾とすら言い難い。
上記の写真の左側の柄などはほとんど隠れてしまう。
隠す部分が多いほど、結んだ残りの部分の始末に困る。
帯の中にうまく入れると、補整の代わりになったりもする。
前から見てほぼ見えなくなっていたとしても、
動いた時に脇の辺りに少し見えたりするので
気は抜けないのだが、逆に、ちらりと見える色の
きものや帯との合わせ方で、粋な着こなしと見られるかも。