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姫路市立美術館で開催中(~3月29日)の
竹内栖鳳展を観に行ってきました。

「近代日本画の巨人」と呼ばれた画家で、
他派の筆法や西洋画の画法を積極的に取り入れつつ、
伝統絵画の根本的理念を掘り起こすことで、
新しい流れを作り出し、後進に影響を与えたそうです。

まずは動物たち

一昨年、竹内栖鳳という画家について何も知らぬまま、
京都で開催されていた展覧会に行きました。
その時も動物画がいいなと思ったのですが、
今回も印象に残ったのはやはり動物たちでした。
ウサギやネズミといった小動物たちよりも、
獅子(ライオン)や虎、龍が可愛らしく感じるのです。

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ポスターやチケットのデザインにもなっている↑のネコより、
虎や獅子の表情やポーズの方が何ともいえず愛らしく、
「宝珠を奪い合う二頭の龍」と説明にある作品の龍たちは、
仲良く見つめあい、よりそっているように見えるのです。

余白の美

そして、今回新たに印象に残ったのは、空間の使い方です。
多くの作品が、実に大胆に余白を残して描かれていて、
屏風絵や襖絵になると、ほぼ空白(!)の面があったりして、
襖はずしたら、後で戻すの大変だろうと心配になるくらいです(笑)
あるいは、雨の中を飛ぶ烏を描いた金地の屏風絵は、
ぱっと見た目には、地の部分が空白に見えるのですが、
烏に斜めに降りかかる雨を見た後に、もう一度見ると、
あるかなきかの細い細い線が一面に描かれているのがわかるのです。
また、これは栖鳳の絵に限ったことではありませんが、
掛け軸になっている作品の表装に使われている裂(きれ)が
色も文様もさまざまで美しく、絵以外の部分の空間を
見事に演出していました。

器物と着物

前回の展覧会では見かけなかったのですが、
今回は、絵画だけでなく、茶碗や棗、水指などの茶道具に
栖鳳が絵を描いた作品や、娘に贈ったという打掛が
展示されていました。
茶道具についてはよくわかりませんが、
さりげなく無造作に描いてあるようで、
やはり空間、余白への意識が感じられました。
打掛は表地のダイナミックな松の絵柄もよいのですが、
写真での展示ではあるものの、裏地の鶴の柄と、
地色の美しい紅に目を奪われました。

別にものすごく好きで行きたくて、という思いで
行った展覧会ではなかったのですが、
だからこそ、ニュートラルに新鮮な気持ちで観て、
感じることができたのかもしれません。

おまけ

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駐車場から美術館に向かう途中に見えた姫路城です。