数日涼しいと感じられる日が続いていますが、
5月末の真夏日に、きもので歌舞伎を観に行きました。
会場はNHK大阪ホールです。
放送会館のロビーや、館内の歴史博物館には
行ったことがあるのですが、ホールは初めて。
中村勘九郎・七之助兄弟の新緑特別公演です。
【演目】ごあいさつ(芸談)
女車引
仇ゆめ 五場
御曹司たちの努力と挑戦
プログラムで、この公演が昨年10周年を迎えたという
長きにわたり続けられているものだと知ったのですが、
最初の芸談で、そのきっかけが地方でも歌舞伎を観たい
というファンレターだったことが語られました。
そのためか、昨年までは舞踊劇を主に演じてこられて、
今回の「仇ゆめ」はこの公演では初めての台詞入り
なのだとか。
おそらく、専用の劇場ではないことが多いので、
花道も回り舞台も、せりやすっぽんもなくて、
その状態で演じることができる作品を選んで
上演しておられるのだと思います。
古典芸能の、そして名門の名におごらず、
すそ野を広げる努力、またお父様と同様に、
常に新しい挑戦をされる姿に、頭が下がります。
女形(おやま)という不思議な存在
そして、生で拝見するのは2度目なのですが、
テレビや写真でも、いつ見ても可憐で美しい
七之助さんの姿と所作
女性から見ても、ホレてまうやろ~~~って感じです。
それでも、かつらや衣装の重みに負けずに
舞うことができるのは、男性の身体を持つゆえである
というのは、女形という役者さんの内包する矛盾だと
ふと思ったのでした。
オマケ
後日、関西のローカル番組に出ていらした
昨今話題の愛之助さんが、歌舞伎役者さんは
特別な筋トレとかなさるんですかと訊かれ、
ジムに行くこともあるけど、舞台自体が
「公開筋トレ」みたいなもんだとおっしゃっていて、
妙に納得してしまいました(^_^;)