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能・狂言・落語会

君ならずして 誰 和らふべき

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2週間おきの狂言鑑賞(^_^;)

先週13日(土)は、京都の金剛能楽堂へ。
「茂山狂言会 春」を観てきました。
「君ならずして 誰 和らふべき」という、
ステキなサブタイトルがついています。

【番 組】
 「鬼瓦」
 「御茶の水」
 「延命袋」
小舞 「盃」「三人夫」
 「文荷」
 「貰聟」
 「釣針」

いろいろとマニアックかも

私も狂言だけのお舞台を観始めて日が浅いので、
それほど詳しいわけではありませんが、
けっこうマニアックなラインナップのように思います。
また、現在NHK木曜時代劇「ちかえもん」の劇中劇で
赤穂義士を茂山家のみなさんが演じておられて、
大石内蔵助が七五三さん、息子主税が茂さん
なのですが、「御茶の水」「貰聟」では2人の共演、
しかも、「貰聟」では性別は違えど親子役。
そしてこの2曲は最後の場面が同じような展開になる
という、なんとも細かい演出でした。

マニアへの道(?)

今回の公演は、大っぴらにではないけれど、
主にファンクラブ対象、みたいな感じだったので、
小舞が正邦さん、茂さんの息子さんたちだったなども含め
こういう演出になったのかなと思います。
会場に合わせ、客層に合わせる柔軟な対応、
それが「お豆腐狂言」なのだと思いますが、
だからといって、誰がやっても同じというような
没個性なものではない、それが個性とも言える・・・
う~ん、つかみどころがない、だからやっぱり
もっと観たくなってしまうワケなのです(^_^;)

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能・狂言・落語会

能動的に能を楽しむ

大阪能楽会館という異空間

大阪能楽会館は、大阪の中心地梅田からすぐ近く、
中崎町という場所にあります。
昭和を残すレトロな町として紹介されることもある場所です。
前に行った時は気づかなかったのですが、

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通り沿いの壁にこんな↑レリーフが。
そして、手書きらしき当日公演の表示↓。

160131_1321

能舞台はそれ自体が一つの異空間ではありますが、
この場所は外観からして異空間感(舌噛むわ)ありありです。
お正月にはお舞台に注連縄を張る慣習があるそうで、
この日はぎりぎり1月末だったので、本舞台から橋掛かりまで
縄が張られた能舞台を目にすることができました。

篠山能舞台

 

能舞台という特殊な場

数年前の雑誌の「能」特集を別件で読み返していて、
能舞台という「空間」の特殊性について書いてある部分を見つけました。
前読んだ時には、私がまだこういうことを考えるに
至っていなかったので気づかなかったようです。
その文章の筆者は、ある時舞台上で歩を進める途中、
地謡の響きが明らかに空間を歪ませていること、
それによって、舞台の空気密度に濃淡の差が生じ、
「通れる空間」と「通れない空間」の違いが生じたことに気づいたそうです。
そのことを「立つべき時に立つべき場所に立つことを
能舞台という場そのものが要請している」と表現しておられます。

場と「共感」するという楽しみ方

また同じ特集の別の部分では、「共感力」という単語があり、
役者とともに、何もない舞台にいろいろなものを見る、
能を観る側にとって大事な能力という意味のようですが、
つまりその「共感力」によって、観る側も異空間に存在する
ものとなるという拡大解釈もできそうです。
そうすると、観る側もやっぱり異世界の住人であると言える、
と言うか、そうなることで、楽しみ方が広がるということでしょう。
(参考:芸術新潮2013年12月号特集『はじめて観る能』)

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能・狂言・落語会

「落語と狂言の会」そして「落言」

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「落語と狂言の会 お米とお豆腐」を観てきました。

のパンフレット表紙に「2015」とあるのは、
東京公演が昨年12月だったためです。
「お米」は米朝一門の「米」、
「お豆腐」は茂山家の「お豆腐狂言」を表します。
「お豆腐狂言」とは、昔、格式ばった芸能であった狂言を
能舞台以外の場所でも気軽に積極的に上演した
茂山家を揶揄して言われた言葉
「おかずに困れば豆腐、余興に困れば茂山の狂言」
を逆手にとった名称だそうです。

【ぷろぐらむ】

パンフレットはホントにひらがな表記でした(^_^;)

 口上とーく  演者全員&落語作家 小佐田定雄
 落語「餅屋問答」  桂文之助
 狂言「仏師」   茂山七五三 茂山あきら
 落言「神くらべ」  落語 桂文之助
            福の神 茂山七五三
            貧乏神 茂山あきら

さらっと(?)感想

文之助さんの落語は、さすが正統派米朝一門、
という感じで楽しめました(何目線?)。
テンポや動きという、落語そのものとは別の、
でも本質的なところで、枝雀師匠を感じる、
不思議な、ファンには少し切ない時間でした。
「仏師」という狂言を観るのは3回目ですが、
演者のリズム、テンポでこんなに違うのかと
強く感じました。
落語と狂言の融合「落言」は「面白かった」です。
試みとしてinterestingであり、内容は非常に
funnyでenjoyable
それでいて福、つまり富やお金の流れというものの
真理をついていると思える部分もあり、深い
また、狂言方お二人のお装束がとてもステキで、
福の神は唐織と思われる華やかなお装束、
貧乏神は羅かな?透けるお装束とロン毛のかつらが
印象的でした。
作家の小佐田氏も、演者のみなさんも、
ほんとに楽しんでおられるのが伝わってきて、
「落言」というジャンルがもっと広がって、定着すれば
いいなと思ったのでした。

この日のハナシ、もうちょっとひっぱります(笑)→コチラ

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能・狂言・落語会 きもの・小物

今日は大阪能楽会館

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今日着たきものです。
結城紬に椿(さざんか?)柄の名古屋帯。
髪のお団子がキレイにできてるのがうれしい

結城紬は色柄と言い、触感といい、
温かみを感じるきものです。
今の季節にちょうどいい感じです。

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そして、色が飛んでますが、柄の拡大図。
(柄を大きく撮ったらこんなんなっちゃったケド、上の↑きものなんだよ~
今日は能楽会館なので、本舞台の後方、鏡板の松のイメージ。
きものから始まるコーディネート・・・真っ当だ・・・(^_^;)
自己満足の類いかもしれませんが、まずポイントを一つ決めることで、
他が合わせやすく、着る時も楽しくなります。

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能・狂言・落語会

能舞台の上は想像力の世界

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「今日も元気だ!茂山狂言」を観てきました

〈番組〉
 船渡聟(ふなわたしむこ)
 呼声(よぶこえ)
 今際の淵(いまわのふち)

このうち、新作狂言「今際の淵」の作者である
童司さんが、最初に出てきて狂言の説明、
あらすじ等のお話をされました。
「新作狂言」と書きましたが、新作というのは
狂言の場合、明治以降(!)に作られたものを
指すそうです。

「さすがは室町以来650年の伝統芸能」by童司さん

童司さんは、100年先まで残る狂言を、との思いで
新作を書かれるとのこと、伝統芸能の担い手は、
思考のスパンが広いです。

想像力と創造力

今回、全体的に感じたことは、やはり能狂言は
想像力の芸能だということです。
能舞台には大道具、セットがありません。
(実はこれが歌舞伎との大きな違いの一つ)
すべて役者たちの表現力あるいは創造力と、
観客の想像力で、舞台上に情景が描き出されます。

「船渡聟」の場合

そういうわけで、まず「船渡聟」では、
船で川を渡る様子が、船頭の竿の動きと
乗客である聟の身体の動きで表現されます。
ちなみに、舞台上には聟が川を渡って訪ねる相手、
舅と太郎冠者がいるのですが、
三間四方の本舞台のエリアから外れているので、
いないものとされています。
これもお約束で、いないものとする想像力です。

「呼声」の場合

「呼声」は昨夏の「花形狂言2015」でも観ましたが、
今回観たのが原型です(当時の記事はコチラ)。
基本の設定は同じで、居留守を使う相手に、
外から声色を使ったり、節をつけたりして呼びかける、
その掛け合いが見どころです。
外からの呼びかけ、内から返事をする形ですが、
当然、間に壁や戸はなく、双方が扇を使って、
仕切っている何かがあることを表現します。
そして、扇で表現しているからこそ、
最後の場面が生きてくる、そんな曲です。

「今際の淵」の場合

出演者は身投げを考える二人の男です。
文字通り、舞台の下、客席との間に「淵」があります。
覗き込む様子、身を投げようとして踏みとどまる様子で、
たいそう深いことが想像できます。
ほとんどすべて、この淵のふちで演じられるので、
舞台の後ろ半分いらないんじゃないかと思えます。
それがまた、切迫しているようでしていない、
二人の状況を想像させて、面白みを誘います。
今回の会場はホールでしたが、能舞台で観る方が、
魅力が増すのではと思える曲でした。

一応(?)歩きと所作のハナシ

「船渡聟」の後半で、舅家に仕えている太郎冠者が、
訪ねてきた聟と主(狂言では『頼うだお方』という)である舅の間を
行き来する時に、主と話す時は正座し、そこから立ち上がり、
歩いて聟のところに向かい、腰をかがめて会話し、
また向きを変えて主のところにもどり、正座する、という
一連の動作が何度も繰り返されました。
すべての動きがきっちり型として成立していながら、
なおかつ流れるようにスムーズで美しく、
これを何度も見られたのが個人的には眼福でした(*^^*)

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