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和の歩きを堪能@茂山家春狂言

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昨日5月10日(日)は、大阪市の大槻能楽堂に出かけ、
茂山家の「春狂言」を観てきました(*^^)v

番組は「饅頭」「縄綯(なわない)」「彦市ばなし」でした。

今回は、脇正と言われる、舞台を横から見る場所にある席で、
しかも前から2番目。

もちろん、正面から見えるのに越したことはありませんが、
ここに座席が設けてあるのは、それなりに意味があるのです。
(そのはずです。たぶん^^;)

ワタシ的には、とにかく、すり足で歩く足袋が
目前を横切っていく、それが見られるだけで、
脇正の席、しかも前から2番目の元は取れると言っていいです!
正面席だと、最前列でも舞台から距離があるので、
ここまで近くでは見られないのです。

足そのものだけでなく、長袴(ひきずるやつ)の中の動きや、
正座の時に足を折って腰を下ろす一連の動きも間近。
そして、ジャンプしてから胡坐で下りる飛び安座や、
連続前転、側転といったアクロバティックな動きも
いつもと違う角度から見られました。
斜め後ろから飛び安座を見るなんて、めったにないことです。

「和」の身体作法を楽しんだ脇正席でした(*^^*)

☆身体の使い方で「楽」をつくるリラクシングバレエ&ゆる楽バレエワーク

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クラブSOJA入会

会員証

狂言方 茂山千五郎家のファンクラブ、クラブSOJA
とうとう入会してしまいました(*^^)v
以前から、茂山家関係の公演を観に行くたびに、
気にはなりつつもスルーしていたのですが、
先日の県立芸術文化センター公演で入会案内のチラシを入手、
その勢いで入会に至った次第でございます。

今後、茂山家の公演を観に行くとポイントが貯まります。
めざせ、20ポイントでもらえる浴衣!なのであります。
来年の浴衣着付けレッスンで使うのが目標(^^♪

今年には間に合わない・・・
そう、多少展開が強引ですが(笑)、夏に浴衣着付け単発レッスン開催予定です!
興味ある方、詳細Coming Soonですので、
こまめにブログチェックくださりませm(__)m

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花冷えの篠山春日能

2週続けて伝統芸能(*^^)v
土曜日は、兵庫県篠山市の春日神社で開催の
篠山春日能を観に行ってきました。
毎年4月の第2土曜日に開催され、今回で第42回とのこと。

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今年の演目(番組)は下記です。

  能 采女(うねめ)
  狂言 仏師(ぶっし)
  能 須磨源氏(須磨源氏)

能装束の美

能を自発的に観るようになって、5年が経ちますが、
やっぱり難解だなあと思う時があり、
睡魔に負けてしまうことも・・・(汗)
そんな中でやっぱりお装束には見入ってしまいますね。
「采女」の前シテは、おそらく春の野の花を織り出した唐織、
地色は見えないくらいですが、おそらく明るいオレンジ色。
勝手な想像ですが、昼の野外能の時は、
色彩の鮮やかさがはっきりとわかる装束を
使われているように思います。
後シテは透ける青紫に金の刺繍の長絹と、
オレンジと金の鱗文様の小袖。
ふわりと身に着けた長絹の袖や裾が
風にひらりひらりと舞うたび、鱗文様がちらりと見えて、
夢みたいに美しかったです。

「須磨源氏」の後シテは紺の地色の狩衣で、
抽象的な線で雲を表現したと思われる文様が、
玉虫色というか、角度によって色が変わるのですが、
舞が激しくなると、翻る袖の裏表が変化するようで、
見とれてしまいました。

伝統芸能とともに、日本古来の職人技を見た、
そんな思いです。

静かな動きの美

能、というか和の伝統芸能の歩き方は、すり足と言われます。
足を静かに前へ運び、ほんの少しだけつま先を上げて、
それを置く時に身体を載せていく、という感じでしょうか。
お舞台を観ていると、陳腐な表現ですが、
静かな足の運びの中で、足袋が生きているように見えます。
能の足袋は白、狂言の足袋はベージュがかっています。
ほんの少しの色の違いですが、狂言師の足袋は、
躍動感を感じさせます。

「須磨源氏」の前シテは老人で、ほとんど動きはありません。
ところが、片膝を立てて座ったまま、光源氏の物語を語っている時に、
回り舞台の上にいるように、少しずつ身体の角度が
変わっていくではないですか!?
立てている方の足のウラと、曲げている方の脛を少しずつ
ほとんど動いている様子すら見せずにずらしているのです!

そして、舞台に出て来たまま1時間近くほとんど動かない
ワキ方さんや、地謡の皆さん、後見さん・・・
これも、身体の使い方が身に着いているからこそです。
冷たい風の中、座り続けたみなさんがハケていかれるとき、
大きく拍手を贈らせていただきました。

ちなみに、「おおむねオカルト」である能の場合、
シテ(主役)はたいてい亡霊的なもので、
最後は供養されたり弔われたりして成仏して終わるので、
ハケる時に拍手されるとご本人は複雑な感じと
聞いたことがあり、それ以来、シテがハケる時は
拍手をしないようにしています。
(意見には個人差があります)
(「」内『花よりも花の如く』より)

桜の季節の賭けと修行

上述の通り、4月の第2土曜日に行われる篠山春日能、
桜の開花状況も、天気も毎年変わります。
晴れて気温も上がり、帽子と扇子、タオルまで必要なこともあれば、
今年のように、膝かけ、ストール、カイロの重装備の時もあります。
当日の開始時間、現地に行くまではほとんど賭け、
到着後はひたすら修行、といった感じではあります。

次回はこぼれ話的に・・・(^_-)-☆

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春爛漫 茂山狂言会

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一昨日土曜日は、西宮市の県立芸術文化センターに、
狂言の会を観に行ってきました。
週間天気予報がずーっと雨だったのが覆って、
くもりがちの空時々晴れ間、という感じだったので、
きもので出かけることができました。

さて、狂言とは?

「狂言」とは、大ざっぱに言うと、「能舞台で演じられる新喜劇」です(笑)
たいていは能とともに、というか、能の曲と曲との間に、
演じられるものですが、最近は狂言だけの会も増えています。
特に茂山家は、能楽が限られた身分の人(多くは武士)だけの
ものであった時代に、広く大勢の人に親しんでもらおうと、
いろいろなところに出向いて狂言を演じたそうです。
(青字部分は今回の公演パンフレットより引用)

感想・・・何となく雰囲気感じてください(^^;

今回の番組(もともとは能楽発祥の言葉)は、
「三本柱」「仁王」「釣狐」の三曲です。

「三本柱」は、家の新築を題材にしたおめでたい曲だそうです。
終盤、太郎冠者、次郎冠者、三郎冠者の三人の謡が見せ場ですが、
その最中に、それまでじーーーっと舞台で座していた千五郎翁が、
謡に合わせて、最初はわずかな動きから、最終的に大きく舞うのです。
この、わずかに動き始めた瞬間から、謡い、足を鳴らしている三人よりも
目を惹く、言い換えれば食ってしまう存在感に脱帽です!

「仁王」は開演前の茂山茂さんの解説通り、
仁王(実は人間が化けている)に対する願い事の
アドリブがめっちゃ面白かったです(*^^*)
「(髪が)薄いです」「ひげが濃いです」「セリフ噛みます」等々・・・

「釣狐」は狂言の世界で「猿に始まり、狐に終わる」と言われる大曲です。
狐が化けた人間と、狐を両方演じる演技の力と、体力が要求されるとのこと。
前半の化けた人間も後半の狐も迫力ある演技ですばらしかったのですが、
イヌ好きの私は、狐に戻ってからの様子の何とも可愛らしいことが、
一番の印象だったのでした。

そして、全体を通じて感じたのはやはり、狂言師のみなさんの
身体能力のすばらしさでした。
足袋(狂言ではベージュの足袋を使います)が床に吸い付くような
美しい足さばきと、ありえないポーズを一瞬で決める体幹の強さ、
どれだけ見ていても飽きないです。

ちょっと本筋とははずれた見方かもしれませんね。

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能・狂言、落語会に行く理由

能表紙

 

狂言の会に行った話を書こうと思ったのですが、
私の中での能・狂言や落語会の位置づけについて、
まず書いておくことにします。

きもので出かけたいから

大元のきっかけは、これにつきます。
きものを着たい→着ていく場所がない、機会がない
→なら、自分から作ろう(*^^)v
まずは友人とのランチやお茶、次は美術展、
それからバレエの舞台鑑賞にも着ていくようになり、
考えてみれば、和の舞台なら、もっとふさわしいと
思うようになったのでした。

「花よりも花の如く」by成田美名子花花画像

和の舞台、伝統芸能と言っても、歌舞伎、文楽、日舞などあるわけです。
その中で、なぜ能・狂言になったかというと、
中学の時から大好きなマンガ家・成田美名子先生が、
現在能楽師を主人公にした作品を描いておられるからです(*^^*)
それきっかけで観に行ったのですが、見事にハマりました!
三間四方(6m×6mくらい?)で、セットも幕もなく展開する世界。
演者は創造力、観客は想像力を駆使することが求められます。
足の運び、手の上げ下げをはじめとする、身体の動きの美しさ。
また、狂言のコミカルな動きやありえない形のポーズは、
体幹、筋肉がどうなっているのかと興味をそそられます。
ヨーロッパ発祥のバレエとはまったく違うものなのに、
身体の使い方に注目すると、共通点や取り入れたい点が
いろいろと見えてきて、ますます楽しくなってきました。

落語は米朝一門

落語については、きもの云々のずっと前から
会に足を運んでいました。

先月逝去された上方落語の至宝、桂米朝師匠。
そして一門のみなさんのファンなのです。

最初のきっかけは、一番弟子でいらした
故・桂枝雀師匠のファンになったことでした。
それからテレビ放映を中心に追っかけるようになり、
師匠である米朝師匠も大好きになって、
年に1回は一門会に足を運びます。
最近は米朝師匠自身が高座に上がられることは、
ありませんでしたが、お弟子さん、孫弟子さんたちの
上達ぶり(上から目線?)を楽しみにしていました。
米朝師匠のご冥福をお祈りします。

そういうわけで

場所や天候によって、洋服で行くこともありますが、
能・狂言、落語会は今や私にとっては、
きものを着る機会以上のものとなっています。
と言いつつ、来月は久々に歌舞伎も観に行くのでありますよ(^^♪