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能・狂言・落語会

伝統芸能の挑戦

昨日は、大阪の大槻能楽堂にお能を観に行きました。

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公演の正式名称は
「原作のエネルギー・改作の充実 “弱法師にみる”」
です。
「弱法師(よろぼし)」という曲は、
長い歴史の中で、原作と現行演出との間に
大きな変化が見られる作品とのことで、
その二つを同時に上演して比べてみようという
企画の公演でした。

私は「弱法師」という曲自体、例によって、
能マンガ「花よりも花の如く」で名前は知っていたものの、
観るのは初めてなので、比べてどうこう言えませんが、
茂山千五郎家のさまざまな試みといい、
現在大阪城で公演中の「平成中村座」といい、
伝統芸能という枠の中で守りに入るのでなく、
新しい試みに挑戦する姿勢に、感動を覚えるとともに、
大きな刺激をいただいたのでした。

オマケ:「弱法師」あらすじ

 讒言によってわが子俊徳丸を追放してしまった後悔から、
 四天王寺での七日間施工を行なっている高安通俊。
 そこへやってきた「弱法師」と呼ばれている盲目の男が、
 四天王寺の起こりや縁起を語り謡う。
 その様子を見ていた通俊は「弱法師」がわが子俊徳丸であると気づき、
 夜になってから声をかけ、わが子と確信する。
 連れ帰ろうとするが、わが身を恥じた俊徳丸は、その場から去ろうとする。
 追いかけ追いつき手を取って、通俊は俊徳丸とともに高安へ帰っていく。

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能・狂言・落語会 身体をゆるめる、楽にする

疲労物質は重力に従うと気づく

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京都の大江能楽堂の客席は畳の桟敷席でした。
あ、唐突ですみません。
前の記事まだ引きずってます。
舞台前数列が椅子席で、あとは後列に向かって徐々に
高さが上がっていく形で、段々畑か棚田みたい。
なので、通路らしき通路というものはありません。
前の記事に書いた、役者さんたちが「出現」するのは
そんな場所です。
「異世界の人」と思ってなくても、
近過ぎてビックリだと思います(思いたい)

本題はここから

まあ、それはともかくとして。
出石の永楽館も平桟敷席メインだったのですが、
私は椅子席に座っていました。
そして、ホテルから永楽館までと、
地下鉄烏丸御池駅ホームから
大江能楽堂までの所要時間は大体同じ。
何が言いたいかと言うと、椅子席と畳桟敷席との違いだけで、
終演後の帰り道、脚の疲れ具合がまったく違ったんです。

「当たり前」が腑に落ちた

当然と言えば当然で、地球上には(いきなりハナシ大きくなる)
重力というものが存在しておりまして。
椅子に座っていると、膝から下は垂直あるいは
垂直に近い形で床に向かっています。
で、時間とともに、疲れは重力に従い、脚に沿って下に下がっていきます。
そりゃ足取り重くなります。
桟敷席で正座とかしんどいと思って、
永楽館は椅子席にしたのですが、
実は理論的には椅子の方が疲れるなんて、
トラップにハマりました(ちゃうわ。仕掛けてんのダレやねん)
そんな大げさに言わなくても、考えれば当たり前のことなんだけど、
自分自身が実際に体感することで、深く落とし込むことができる、
そのことが実感として腑に落ちた体験でした。

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舞台上の異世界が観客を巻き込む

先週12日、またまた狂言を観に行ってきました。
会場は京都の大江能楽堂です。

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茂山千五郎家による
「お豆腐の和らい2015 狂言Hybrid」

Hybridの意味は、プログラムでわかります。

1.狂言「墨塗(すみぬり)」
 これはまあ、普通(笑)
2.解体SHOW!!「太刀奪(たちうばい)」
 役者の芝居をザクザク止めながら、
 あれやこれやと質問したり、
 チャチャを入れたり!?
 ストップモーションの役者をよそに
 交わされる激論・笑論!
 (公演チラシより)
3.コール&レスポンス「蝸牛(かぎゅう)」
 謡の一部を観客全員で一緒に謡う、
 完全観客一体型公演!

解体SHOW!!

京都で劇団を主宰される土田さんの質問に
回答されるのが研究者の網本さんとおっしゃる
可愛らしい女性と、狂言師の立場で逸平さん。
その場を仕切る(はずの)司会者が茂さん、と
この4人の方が舞台上手に並んで、
講演会などで使われる(ホンマでっか!?という方がわかりやすい?)
チンと鳴るベルでストップ、スタートを合図する・・・
というのが基本形のはずでしたが・・・。
(ちなみにベルは茂さんの自腹だそう)
土田さんの現代劇の立場からの質問に、
逸平さんが「そうでしょう、おかしいでしょう」と同意したり、
網本さんが立ち座りのはずみでベルを鳴らしちゃったり、
あげくに、次の動きがやりにくい形で止めようとかで、
質問に関係ないベルが鳴ったり。
演者のみなさんは、歩きかけの前傾姿勢だったり、
同じく歩きかけで後ろの足がほぼ浮いてたり、
小道具を拾う前かがみの形だったりと、
とにかくいろんな姿勢でストップモーション。
いつもながら、狂言師のみなさんの身体能力に感心しきりでした。

コール&レスポンス狂言

「蝸牛」は前に観たことがあって、コール&レスポンス部分は、
プログラムに書いてある文字を見ただけで、
節回しがよみがえるくらい印象的です。
太郎冠者と山伏のやり取りの部分なのですが、
最終的には観客はもちろん、立腹していたはずの主人や、
舞台上にいないことになってるはずの後見さんまでが、
謡い、足を上げて拍子を取り、大盛り上がり!
あ、この時の拍子を取りながら歩く形も、
かなりのバランス感覚で、すばらしかったです。

舞台は異世界、客席は?

まずお断りとして、能舞台の場合、
客席を見所(けんしょ)と言うのですが
以下、一般名称の「客席」を使い続けます(笑)

それはともかく、上記コール&レスポンスの最後、
近くでよく響く声が聞こえると思ってふと見ると、
宗彦&逸平ご兄弟が!

10年以上前、舞台人としてよくも悪くも影響を受けた方が、
メイクと衣装を着けると非日常の者なのだから、
日常の人たちと接するのはNG、というポリシーをお持ちだったので
以前大阪城本丸薪能の記事にも書いたのと別の意味でも、
私には「舞台上は異世界」という観念があります。
そういうわけで、ついさっきまで異世界にいた方たちが、
衣装ではないとはいえ、すぐ近くに「出現」されると、
ビックリしてちょっと引きます(^_^;)
それでなくても、開演前に本やカレンダーの販売とか、
ファンクラブの勧誘とかで、演者のみなさんが客席を
歩き回り、目の前で立ち止まったりすると、
どうしたらいいのかわからなくて、固まります(笑)
でも、コール&レスポンスで「完全一体化」して
盛り上がっている客席は、いっそ舞台の一部なのだと思えば、
宗彦さん、逸平さんは「出現」したのでなく、
普通にそこにいらして当たり前と考えるのも
茂山千五郎家のお舞台についてはアリかもしれません。

10年以上前の、舞台に立つ側としての観念が、
舞台を観る側の今の自分に影響を与えていることに
気づいて、それもびっくりですが、気づかせてくれた
今回のHybridなお舞台に感謝しつつ、
次回からは、また新しい楽しみ方ができるように
なろうと思ったのでした。

長文御免m(__)mそれでもお知らせを貼る(笑)

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能・狂言・落語会

芝居小屋で見る狂言@出石

兵庫県豊岡市出石町に、永楽館という古い芝居小屋があります。
現存する中では近畿最古の芝居小屋だそうです。
明治34年に開館、昭和39年に一度閉館し、
平成の大改修を経て、平成20年に復活しています。
ちなみに、この記事を書くまでに、関西ローカルの番組で、
永楽館について2回、出石については3回観ました(笑)
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客席の左右にあるこの看板たちはすべて、
昭和39年の閉館当時のもので、
3分の1ほどはまだ現存するお店だそうです。
(今日のテレビで言ってた)
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昔の芝居小屋というと、金毘羅の金丸座を
見学したことがありますが、それよりは少しせまい印象です。
建物の前が金丸座と違って路地のようになっている
からかもしれません。
ただ、やはり客席に人が入っているといないでは、
小屋自体の持つ活気のようなものが違います。
永楽館でも、公演や貸館のない時には、
見学を受け付けておられるようですが、
やはり公演時が、小屋本来の生きた姿を見ることが
できる時なのだと思います。
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さて、永楽館茂山狂言会は、今年で7回目だそうです。

【番組】
 二人山伏(ふたりやまぶし)
 千鳥(ちどり)
 濯ぎ川(すすぎがわ)
   
通常の能舞台と違って、橋掛かりがありませんが、
「二人山伏」の時は、うまく花道を使って、
迫力ある(?笑)取っ組み合いが演じられました。
橋掛かりだと、一方にしか客席はありませんが、
花道だと両方に客席があるので、そのあたりも
うまく考えられたうえで、ここのハケの部分だけ
花道を使われたのかなと推測します。

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席が花道のすぐ横だったので、↑揚幕の向こうが
少~しだけ見えて、ラッキーだったかも(^_-)-☆
(わざわざ見るな)

次回、出石観光です。

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能・狂言・落語会 きもの・小物

旅先できものに着替える時

昨日は出石で狂言鑑賞(追っかけか!?)
詳細は次回以降で、今日のところは着たきものを。
保多織のきものと、石版染めの紙布の帯です。
帯揚げは、色が好きでほぼ衝動買いしたものですが、
なかなか合うきものがなく、初のお目見え。
しかし正面の写真ではほとんど見えない

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照明の色のせいでイマイチなので、置き写真↓
ホントはこんな色です。
ガラケーだけが現物の色に忠実(^_^;)

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ホテルの洋室、つまり土足OKのお部屋で着替える時は、
足元に敷物を敷き、足袋はだしでその上に立ちます。
呉服屋さんに行けば、専用のものも売ってますが、
小さめのレジャーシートでも十分です。
きものや長じゅばんはベッドの上に広げて、
自分はベッドに背を向けた状態で羽織って着ます。
小物類も当然ベッドの上に置きます。
和室で畳の上に置くより近くて楽です(*^^*)
これは帯も同じで、巻く位置に近い場所に
今から巻く部分が残っているので、扱いやすいです。

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脱いだあとは、備え付けのハンガーを2つ使って、
こんな感じで吊るします。
和装用のハンガーを持っていっても、
洋室だと鴨居がなくて吊るせないので。
裾を留める位置は、吊るす場所の幅と高さに
合わせて、フレキシブルに対応しましょう。

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